コメ需要実績38万トン上振れ

4月、埼玉県のスーパーに並んだコメ

 農林水産省は30日、今年6月末までの1年間のコメ需要実績について、昨年7月に公表した当初見通しと比べて38万トン多い711万トンだったとの試算を正式に発表した。2024年産米の生産量は679万トンで、3年連続で需要が生産を上回った。農水省は翌年6月までの1年間の需要予測を例年7月末に出しているが、見通しが外れた原因を精査するため今回、初めて公表を見送った。

 昨夏以降にコメ価格が高騰する中、農水省はコメの生産量は足りていると説明してきており、このことが政府備蓄米を放出する判断が遅れた要因にもなった。政府は反省を踏まえ、需要の変動に対応できるようコメ増産を後押しする政策に転換する。

 政府は今年6月末までに備蓄米を36万トン放出し、結果的に需要の上振れ分とほぼ同量を埋め合わせた。6月末時点の民間在庫量は備蓄米12万トン分を含めても計157万トンで、過去最少だった昨年6月末とほぼ同水準となった。

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