【台北共同】対中融和路線の台湾最大野党、国民党の立法委員(国会議員)24人を対象にリコールの是非を問う投票が台湾各地で26日行われ、複数の現地メディアによると、全ての選挙区で否決となった。立法院(国会)で野党が過半数を占めるねじれを解消しようと国民党に批判的な市民団体がリコールを主導したが失敗に終わった。与党、民主進歩党(民進党)の頼清徳政権に大きな打撃となった。
大規模リコールは台湾史上初めて。民進党はリコールが成立した選挙区で実施される補選で6議席以上を獲得して過半数を確保することを狙った。8月23日に7人を対象に第2弾の投票があるものの、ねじれ解消の実現は事実上、不可能な状況だ。
立法院(定数113)は民進党が51議席で、国民党(52議席)は台湾民衆党(8議席)などと組んで多数派を形成。頼政権は野党により防衛費を含む予算案を削減・凍結されたり、人事案を否決されたりして苦しい運営を強いられている。