太平洋戦争の敗戦直後、満蒙開拓団が生きて帰国するため、若い女性は「性接待」に差し出された―。開拓団が旧満州(現中国東北部)で旧ソ連兵に保護してもらう見返りに、兵士らの性の相手を開拓団の女性に強いた史実を追う映画「黒川の女たち」が26日、地元の岐阜県白川町(旧黒川村)で上映された。町民や遺族など約550人が集まり、カメラに向かって堂々と話す女性たちの証言に耳を傾けた。
映画は、現地住民の住居を奪い入植したことや、銃で脅されながら我慢して受けた接待の様子、帰国後の女性の生活を描いている。昨年99歳で死去した佐藤ハルエさんらが実名で証言した。