【ソウル、北京共同】韓国人被爆者が多く暮らし「韓国のヒロシマ」とも呼ばれる南東部・陜川で韓国と北朝鮮、在日コリアンの被爆者の写真を展示する計画が進められていることが23日、分かった。韓国で日本や北朝鮮の被爆者を含む写真展が開かれるのは異例。韓国原爆被害者協会が主導し、3カ国の被爆の実相を伝えることで核のない世界を目指す。
協会や支援者が明らかにした。日本の写真家で1980年代から朝鮮半島出身の被爆者の取材を続けている伊藤孝司さんが撮影した写真を展示する。協会の李圭烈会長によると、陜川で建設予定の追悼施設での常設展のほか、韓国各地で展示会を開く。
協会が7月初旬に日本の「韓国の原爆被害者を救援する市民の会」を通じて伊藤さんに写真の展示を依頼した。
市民の会が写真の選定を進めており、長崎市稲佐町で被爆して顔にケロイドが残った韓国南東部・大邱の鄭登明さんらの写真が候補に挙がっている。韓国で差別を受けて苦しんだ鄭さんの証言なども紹介する。