与党が大敗した参院選から一夜明けた21日、米国との関税交渉の期限が迫る中、国民の信任を得られなかった政権では進展は望めないとして「潔く退陣すべきだ」との意見も上がった。
米国との関税交渉を持ち出し「比較第1党の責任を果たす。政治を停滞させない」と繰り返した首相。宇都宮大の三田妃路佳准教授(政治学)は「現時点で交渉がプラスになる展開は見えていない」として、首相にとどまる理由にならないとした。また、第1党の責任を果たすにしても「石破首相である必要はない」と言い切った。
「自民内の『石破降ろし』をけん制する狙いもあったのでは」と解説するのは、高千穂大の五野井郁夫教授(政治学)だ。関税交渉の真っただ中で退くのは無責任だとする首相の主張に理解を示しつつも「交渉をまとめた後に党内で信を問うなど、区切りは示した方が良かった」と話した。
漫画家の倉田真由美さんは、自民の現金給付案を「砂漠に水をまくようなもの」と表現。「続投理由が見えない。説明が尽くされておらず、何一つ納得できない」と一刀両断した。