石破茂首相(自民党総裁)は、衆院での与党少数に加え、参院選でも与党過半数を維持できず、今後も政権運営で守勢が続くことになる。首相は「(結果を)真摯に受け止める」と述べると同時に、比較第1党の責任を果たすとして続投意向を表明した。森山裕幹事長ら執行部も続投させる方針。予算案や法案の成立に必要な多数派形成へ一部野党の取り込みを模索していくが、立憲民主党など野党は連立入りを拒否している。政権安定への展望は開けていない。
立民の野田佳彦代表は20日夜「自民、公明両党の政権に代わるような結集ができるかどうかが野党第1党の責任だ」と述べ、石破政権に対峙するため野党結集を図る考えを示した。秋の臨時国会での内閣不信任決議案提出を巡り「当然視野に入ってくる」とも述べた。政策面で足並みがそろわない日本維新の会や国民民主党との連携の成否が鍵を握る。
首相は21日に記者会見に臨み、今後の政権運営方針について説明する見通しだ。首相会見に先立ち、自民は臨時役員会を開き、参院選を総括する予定。