子どもを外で遊ばせたいのに、夏は暑過ぎて無理―。地球温暖化に関する啓発活動を行う「医師たちの気候変動啓発プロジェクト」が実施した子どもを持つ親の意識調査で、こんな切実な悩みが浮き彫りになった。家庭の努力だけでは外遊び環境を守れないとの実感が広がっており、政治に対応を求める声も多かった。
調査は6月、3~9歳の子どもを持つ全国の親を対象に、記録的猛暑だった昨年夏の外遊びについてインターネットで質問。有効回答800人の分析で、70・1%は外遊びを望んでいた。だが実際の過ごし方はテレビや動画の視聴が53・3%と最も多く、理想とのギャップが際立った。理由は「暑すぎたから」が多く、水分補給や帽子の着用など、個人の暑さ対策だけでは限界があると感じる人もいた。
77・1%の親が昨夏の猛暑を「異常」と感じており、原因は92・1%が「温暖化の影響」と認識していた。子どもの健康への影響を心配しており、温暖化を「次世代に残してはいけない課題」と捉えていた。外で遊べる環境を守るのは「国・政府」だと回答した親は43・6%いた。