大阪・関西万博の影響で警備員が不足し、周辺地域の祭りやイベントでの警備費用が高騰している。京都・祇園祭は昨年の1割増となり、コスト上昇分はクラウドファンディング(CF)で支援を募る。兵庫県洲本市の夏の風物詩「淡路島まつり」の花火大会は6割増になるとの試算もあり、開催日の延期を決めた。
日本国際博覧会協会(万博協会)によると、会場内外では、1日に最大で約3400人が警備業務に従事している。会場警備を担う東洋テックは、時給2300円の待遇でアルバイトを集めたという。
一方、祇園祭は例年、山鉾巡行や「宵山」の期間に大勢の観光客が訪れる。安全対策のため、昨年は約2500万円をかけ、延べ約800人の警備員を配置した。
今年も同規模の警備態勢を予定するが、万博で警備人材が不足し、人件費も上昇。今年の予算は2800万円程度を見込んでいる。
例年8月に実施している淡路島まつりの花火大会は、日程を11月に変更した。警備会社に相談したところ、費用は昨年比で1・6倍の約2200万円になる可能性があると伝えられたという。