【Gateインパクト】笑って学べる! 「ソニックマン」と「ゆふ森マン」

観客席最前列で爆笑していたノリノリの来場者と記念撮影=10月11日、中津市

 いつかナマで見たいと思っていたJR九州の「ソニックマン」と「ゆふ森マン」に、念願かなって会うことができた。10月11日、中津市の日之出町商店街で開かれた「サンライズフェスティバル」に登場し、予想を上回る面白さと演者のハッスルぶりに笑いが止まらなかった。そして大勢の来場者のハートをガッチリつかんだ。

 「ソニックマン」と「ゆふ森マン」は本物のJR九州社員が熱演している。しかも運転士だ。人々を楽しませるため、各地に出かけていってはショーをやるという職業意識の高さには感心してしまう。

 この日、中津市にやってきたのは大分乗務センターの藤野文暁さん(35)、岩本飛翔さん(33)、高尾幸歩さん(32)、牧泰司さん(41)の4社員。控室にはJR九州を代表する特急列車「ソニック」と「ゆふいんの森」をかたどった変身アイテム(衣装と言うべきか道具と言うべきか)があった。「どちらもプラスチック段ボールでできています。先輩が15年以上前に作ったやつを受け継いで使っています」

 JR九州の制服姿のまま、変身アイテムを背負う形で体に装着。岩本さんが「ソニックマン」。高尾さんが「ゆふ森マン」。そして藤野さんが悪役の怪人で、総合司会は牧さんだ。

 4人はこのステージを「JR九州のヒーローショー」だと言う。手作り感いっぱいで、あふれるチープさが好感度抜群だ。観客は早くも笑っている。

 見どころは「ヘンシン!」のかけ声の後だ。勢いよく上半身を前方に振りながらしゃがむと、背負ったプラスチック段ボールの各パーツが閉じ、最終的に「ソニック」や「ゆふいんの森」の形になる。そして、立ち上がると元に戻る。よく考えたものだ。もう、笑うしかない。JR九州社員が特急列車の形に変わるところがヒーローショーたるゆえんだ。人力トランスフォーマーといったところか。子どもたちは目を輝かせながら見ている。

 この日は、観客の反応が大変良かったためか、ソニックマンの岩本さんのテンションが異常なほど高かった。会場を可能な限り広く使って駆け回り、無駄に見えるオーバーアクションを随所に差し込み、爆笑を誘った。バカウケだ。こうした催しは演じる側が恥ずかしがってはダメで「やるなら徹底的にやる」という精神が大切だ。

 一方、ゆふ森マンの高尾さんは、この日がデビューのステージで、ぎこちなさが感じられたものの「やるなら徹底的に」の姿勢を貫いた。

 ショーには、駅のホームで「歩きスマホ」をして迷惑をかける怪人「スマホイジール」が現れた。ソニックマンが必殺パンチでぶちのめし「みんな! 駅のホームで歩きスマホなんてしていいのかな?」と問いかけた。子どもたちは大きな声で「ダメー!」と答えた。ほかにも、列車の名前を覚えてもらうJRクイズや、「ちゃんと切符を買って乗りましょう」と乗車ルールを教えるシーンもあった。笑わせるだけでなく、学びがある。これが大切だ。

 ショーは大盛況のうちに終わり、ソニックマンらは来場者との記念撮影に応じていた。

 ゆふ森マンの高尾さんは「きょうがデビュー戦だったんですけど、先輩ソニックマンの演技力に圧倒され、技術不足を感じました。一生懸命練習を重ね、演技派を目指したいと思います」。ソニックマンの岩本さんは「大変多くのお客さまが声援をくださったので、ついついテンションが上がってしまいました。各地でヒーローショーをやっていますので、ぜひともまた見に来てください!」。

 汗びっしょりになり、プラスチック段ボールを背負ったままインタビューに答えてくれたヒーロー2人。その真面目さが笑える。皆さん、必見だ。(樹)

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