南海トラフ地震の予想最大震度、大分県内8市町で上昇 県有識者会議が見直し、6強は計4市に

市町村別の予想最大震度

 県内で起こりうる7地震のうち4地震について、県有識者会議は7日、最新の地盤モデルや科学的知見を反映した揺れや津波の予測を公表した。広範囲に被害が及ぶ南海トラフ巨大地震は、2013年想定と比べ8市町で最大震度が上がった。「6強」は杵築市と臼杵市が加わって計4市となった。県内全体の津波の浸水面積は減った。予測結果に基づき、今年11月に死者数や建物被害の推計を示す。
 見直しにより南海トラフ巨大地震の最大震度は、姫島村を除く17市町で「5強」を超えた。下がったのは豊後大野市のみで「6強」から「6弱」になった。
 震度分布を色分けした地図で見ると、大分市は「6弱」や「6強」のエリアが沿岸部を中心に広がった。事務局の県防災対策企画課は「軟弱な地盤が確認され、揺れが大きくなった」と説明する。
 24年に判明した国東半島沖断層帯による地震は初めて予測を公表した。国東、豊後高田の両市で最大の「6強」を見込む。別府湾沿岸でも強く揺れるとみられ、大分、日出など6市町で「6弱」に達する。
 周防灘地震は、震源に近い中津、宇佐など県北部を中心に5市で「6弱」を予測。プレート内地震は、震源が深いことから16市町と広域で「6弱」以上となる恐れがある。
 残る「中央構造線断層帯」「日出生(ひじゅう)断層帯」「万年山(はねやま)―崩平山(くえのひらやま)断層帯」の3地震は19年3月に既に見直しを終えている。
 津波の予測は地形や堤防のデータを更新した。国の考えに合わせ、堤防は「津波が乗り越えた場合に破堤する」との条件で算定。築堤や土地のかさ上げを反映させた結果、浸水面積は全地震で減少した。
 想定される最大の高さは、南海トラフ巨大地震の場合に佐伯市蒲江丸市尾浦で12・9メートル。前回予測より60センチ低くなった。
 県庁で同日あった第5回会合に出席した有識者会議の吉見雅行会長(産業技術総合研究所主任研究員)は「最新の科学に基づく数値が出た。リスクがある地域と判明したことは悪いことではない。被害を減らすための備えに生かしてもらいたい」と話した。
 次回会合では人的、建物、ライフラインの被害をまとめる。各地震での「災害関連死」も初めて盛り込む方針。

<メモ>
 有識者会議は2024年1月の能登半島地震を受け、被害想定を見直すために発足した。第1回会合は同年7月。地震災害予測や減災・復興などの専門家ら5人で構成している。来年1月ごろに報告書と提言書を県に提出し、今後取るべき地震・津波対策を示す。

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