【大分】インターネット上で実施された人工知能(AI)の性能を競う国際コンペ(1~3月)に参加した大分市牧の大分工業高等専門学校のチームが、劣化した画像を復元したり、画像から有用な情報を取り出したりする技術を競う内容で五つのコンペのうち二つで上位入賞した。
コンペはAIや画像処理に関する分野の世界中の研究者が会する国際会議「CVPR2026」(6月3~7日・米国)の前に併設されたワークショップで実施された。
同校は情報工学科の重松康祐准教授(40)、同科5年=当時=の秦明日夏さん(21)、電気電子情報工学専攻2年=当時=の白野洸斗さん(22)の3人のチームで挑戦。ドローンなどで撮影された海の画像から、AIがどれだけ正確に危険な離岸流を検出できるかを競うコンペで1位となった。
離岸流は海岸から沖へ向かって流れる強い水流で、人が巻き込まれると沖へ流される恐れがある。見た目では分かりにくく、専門知識がないと判断が難しい場合もあるという。世界中から約160人が参加し、最終的にAIが予測した結果を提出できたチームはわずか。その中で最も精度が高いと評価された。
カメラのレンズによって生じる写真のぼけやにじみなどを、AIで自然に補正する技術は2位だった。補正に必要なレンズの詳しい情報をAIに与えず、鮮明な画像への復元が求められた。
苦労したのは、主催側が公開するサンプルを理解すること。理解できなければ、自分なりの工夫を加えてよりよいAIをつくることはできない。上位入賞という結果に、秦さんは「正直、驚いた」と短い準備期間で世界の猛者と張り合えたことを喜んだ。
4月、秦さんは同校電気電子情報工学専攻、白野さんは隣県の大学院へ進学。秦さんは「こうしたコンペを通して学んだことは将来役に立つ。新たな国際コンペに挑戦する」と意欲を見せた。