最大震度7の熊本地震が発生して4日で1週間。これまでに大分県内から延べ450人以上が被災地に入った。警察・消防や医療スタッフ、自治体職員らが交代で投入されたほか、NPO法人は食料や飲料水の物資を運んだ。記録的な酷暑の中、「災害関連死のリスクが高まっている」と口をそろえ、避難所支援の必要性を強調する。
気丈に振る舞っている被災者であっても、「不安で眠れない」「ずっと持病の薬を飲めていない」といった悩みを抱えているという。
「みんなが被災している状況下で、苦しい、痛いといった気持ちを言いにくくなっている」。大分赤十字病院(大分市千代町)の木下賢治郎医師(34)はそう説明した。
日本赤十字社大分県支部の救護班の一員として7月31日から8月3日まで、熊本県八代市周辺の避難所十数カ所を巡回した。大分県支部に戻った3日、「一人一人に声をかけることで本音をこぼしてくれる。向き合うことが求められている」と同僚職員らに報告した。
八代市は連日、気温が35度を超えて、この日は観測史上最高の39度を記録した。家屋の片付けで屋外活動を強いられている被災者もいる。木下医師は「早朝から午前9時までが限界。疲労を訴える人が出ている」と語った。
気象庁によると、国内で震度7を観測するのは今回の地震で8回目。これまでに7、8月の真夏に発生したケースはない。
空調が整備されていない避難所もあり、車中泊を選ぶ人もいる。
「車の中で生活し続けるのは過酷」。日田市のNPO法人リエラの松永鎌矢代表理事(36)は、発災した28日の深夜から現地入りし、食料や飲料水を届けてきた。「避難所の環境を整えないと、命に関わる」として、今後は食事の炊き出しにも取り組む。
広いエリアで断水が続いている。大分市や別府市などの給水車がこれまでに計5台出動し、住民に飲料水を提供した。
熊本の高速道路は一部が通行止めのままで、大分市から八代市周辺までは車で4時間半ほどかかるという。
佐藤樹一郎知事は3日の定例会見で、「酷暑の中、被災者はもちろん、支援活動も難しい状況になる。避難所運営が災害関連死を防ぐ上で大事になる。県として全力で支援を続ける」と述べた。