【大分】大分市端登の造園業、朝見繁樹さん(61)は約4年前から、地元の岩上地区の山林を自然公園に整備している。「誰でも自然と触れ合える場所にしたい」という思いで野外活動スペースとして一般開放し、週末には親子連れらが訪れている。
名称は「竹中の里自然公園」。岩上地区は少子高齢化が顕著で、朝見さんは「自分が子どもの頃は、泥だらけになって田んぼや山を駆け回っていた。あのにぎやかで温かい故郷の光景を、思い出で終わらせたくない」と一念発起した。
2022年から、所有する山林にうっそうと茂っていた草木を刈り、重機や手作業でこつこつと整備した。作業は仕事が終わった夕方から。計5千平方メートルを整地し、周囲にブロックを積み、排水工事もした。倒木や竹は撤去した。
中央の広場にブランコや滑り台、雲梯(うんてい)などの遊具を設置、トイレもある。センターハウスには誰でも弾けるピアノ2台を置いた。上空に発光ダイオード(LED)のロープを張った。
市中心部から30分ほどの距離にある自然公園に市キャンプ協会も注目。中内信孝会長(40)は「子どもたちが自然環境に触れる場所が減っており、大変ありがたい。多様なイベントを企画したい」と話す。
6月には同協会などが主催するホタルの観賞会を開催。家族連れら20人が参加。暗闇の中に淡い緑色の光が舞うと、子どもたちからは「あそこにも」「光った」と歓声が上がった。
稙田東中1年の棚村承介さん(12)は「暗い山の中でホタルがふわふわ飛ぶのを初めて見た。とてもきれい。空気が気持ちいい」と喜んだ。
朝見さんは、子どもたちにもっと喜んでもらえる場所にしようと、工事を続け、屋根があるベンチも設置した。「昔、竹中の山奥できれいなホタルを見たなと、心に残る原風景になってくれたらうれしい。体が動く限り、この場所を守り続けたい」と話した。