【Gateインパクト】高崎もん吉 デビュー20周年(下)激闘タイトルマッチ編

入場する高崎もん吉=20日、大分市

 大分市の高崎山自然動物園おさる館で開催されたプロレスリングFTO(大分市)のレスラー・高崎もん吉のデビュー20周年記念大会「モンキーアタック」2日目の7月20日。今、九州で一番強いとの呼び声が高い岡崎恭也が保持する「WOW世界ヘビー級」と「九州無差別級」の2本のベルトへの挑戦を控え、緊張が高まっていた。

 この20年、第1試合や第2試合といった、いわゆる「前座試合」の常連だった高崎もん吉に、メインイベントでのダブルタイトル戦という晴れ舞台を準備したのは、FTO代表のスカルリーパー・エイジの粋な計らいと言ってよいだろう。

 岡崎恭也は身長172センチ、体重115キロ。高崎もん吉の身長は160センチ、体重は70キロ。圧倒的な体格差だ。下馬評では岡崎恭也の勝利はほぼ確実と見る向きが多い。しかし、「もしかすると高崎もん吉が勝つかもしれない」と夢を抱かせるのがプロレスのロマンである。満席120人の観客の中に、おさる館の売店で買った猿のぬいぐるみを手に応援するファンが多数いたのは、そうした期待の表れだろう。さぁ、高崎もん吉のレスラー人生最大の大一番、60分1本勝負のゴングが鳴った。

 いきなり岡崎恭也の土手っ腹に蹴りの奇襲を仕掛けた高崎もん吉だが、まったく効かず、すぐさま捕らえられてハンマースルー(ロープをめがけて送り出す技)。リバウンドで返ってきた高崎もん吉に、岡崎恭也が必殺の猛牛ラリアット(荒ぶる猛牛が突進してくるような勢いで、上腕部を相手の首にたたきつけて振り抜く技)をぶちかまし、吹っ飛ばした。

 岡崎恭也は、そのままフォールの体勢に入り、レフェリーのカウントは「ワン、ツー、スリー」を数えた。

 試合時間は何と15秒。「え? うそやろ。もう終わり?」とあっけにとられ、ざわつく観客席。すると、高崎もん吉は大会本部席に「今のは誤審だ」とアピール。会場内には「もう1回! もう1回!」と再試合を求める大合唱が巻き起こった。「このまま終わってしまってはお客さまが納得しない」と判断したコミッショナー(運営やタイトル戦の統括権限を持つ責任者)は、岡崎恭也に意向を確認。「まぁ、いいっスけど」との回答を得たため、再試合が決定した。

 若干のインターバルを置いて仕切り直しのゴングが鳴った。高崎もん吉は、いきなり岡崎恭也の土手っ腹に蹴りの奇襲攻撃。しかしまったく効かず、すぐさま捕らえられてハンマースルー。

 「あれ? 今見たのと同じやんか」。すべての観客がそう思う中、リバウンドで返ってきた高崎もん吉に、岡崎恭也が必殺の猛牛ラリアットをぶちかまし、吹っ飛ばした。岡崎恭也は、そのままフォールの体勢に入り、レフェリーのカウントは「ワン、ツー、スリー」を数えた。試合時間は何と15秒。

 「まったく同じや!」。失笑が渦巻く会場。すると、高崎もん吉は大会本部席に「誤審だ」とアピール。会場内にはまたしても「もう1回! もう1回!」と大合唱が巻き起こった。「このまま終わってしまってはお客さまが納得しない」と判断したコミッショナーは岡崎恭也に意向を確認。「まぁ、いいっス」との回答を得たため、再再試合が決定した。
 
 若干のインターバルを置いてゴングが鳴った。高崎もん吉は、いきなり岡崎恭也の土手っ腹に蹴りの奇襲攻撃。しかしまったく効かず、すぐさま捕らえられてハンマースルー。

 「おいおい、ちょっと待て。どうなってんだコレは」と本部席からクレームをつけるコミッショナー。しかし観客席には「こうなったら3回連続秒殺を見たい」という期待感も生まれていた。

 リバウンドで返ってきた高崎もん吉に、岡崎恭也が必殺の猛牛ラリアットをぶちかまし、吹っ飛ばした。岡崎恭也は、そのままフォールの体勢。レフェリーのカウントは「ワン、ツー」を数えたところで、高崎もん吉がはね返した。期待を裏切る頑張りに、どよめく会場。

 さあ、高崎もん吉の攻撃が始まった。しかしびくともしない岡崎恭也。あまりにも技が効かないので客席から笑いが漏れる。

 そんな中、見せ場がやってきた。空中殺法を得意とする高崎もん吉が「セントーン・レベル猿(セントーン・レベルサル)」をお見舞い。コーナーのセカンドロープから回転を加えて飛び降り、倒れた相手の上に、自身の体を背面から落とす高難度の技だ。フォールを狙った「ラ・マヒスト猿(ラ・マヒストサル=初日必殺技編参照)」は返されたが、奇声を上げながらの延髄斬りでたたみかける。いいペースだ。

 しかしここまでだった。高崎もん吉は岡崎恭也につかまってしまい、ハンマースルー。リバウンドで返ってきたところで、またしても猛牛ラリアットを食らい、マットに沈んだ。豪快なやられっぷりに、観客席からは惜しみない拍手と歓声が巻き起こった。

 高崎もん吉は「FTOは多くの若いレスラーが育ってきているので、団体は安泰です。でも、その若いレスラーたちが図に乗らないように、いい意味で邪魔をしてきたい。まだまだレスラーは続けます」とコメントした。

 主役・高崎もん吉の真夏の2日間が幕を閉じた。

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