【別府】別府市の医師、児玉嘉生さん(大分合同新聞文化賞受賞者、享年97)が長年かけて収集した郷土玩具のコレクション展が市美術館(野口原)で開かれている。形や絵柄、名称など、生活文化を色濃く反映した日本各地の和だこをはじめ、珍しい「朝見ぶんぶん凧(だこ)」(別府市)を展示。てんぐや鬼の面、熊本県宇土市の無形文化財「宇土の張り子」の相撲人形など200点以上が並ぶ。8月16日まで。
児玉さんは開業医として医療に従事する傍ら、郷土玩具の魅力にはまり、収集と研究に心血を注いだ。全国郷土玩具友の会に所属し、執筆活動もしていた。医師としては糖尿病の治療に力を入れ、1981年に日本医師会最高優功賞を受賞した。
医師として最後まで診療を続け、2024年1月にすい臓がんで死去。遺族は収集品2万点以上から一部を市美術館に寄贈した。同館は「日本古来の伝統の素晴らしさを教えてくれるとともに民俗学的に貴重」として展示会を開いた。
長女の山口久美子さん(68)によると全国の作家を巡るなどして収集し、「いつか展示会を開きたい」と話していたという。山口さんは「郷土玩具についてうれしそうに話していたのを思い出す。多くの人に見てもらえて本人も喜んでいと思う」と話した。