【別府】大規模災害に備え、別府市は妊産婦や乳幼児を対象にした福祉避難所を確保した。赤ちゃんの泣き声などを気にした避難控えを防ぐのが目的で、社会福祉法人「栄光園」(市内南荘園町)と今月、協定を結んだ。万一の際、敷地内の乳幼児総合支援センターで受け入れてもらう。市などによると、母子に主眼を置いた同様の取り組みは県内では珍しい。
福祉避難所は妊産婦を含め、一般の避難所で生活することが難しい高齢者や障害者らを受け入れる。市内には34カ所あり、高齢者施設や障害者施設、支援学校が中心という。
妊婦らには授乳や沐浴(もくよく)のスペースなど特別なニーズがあり、市議会で「母子が気兼ねなく身を寄せられる場所が必要」といった要望が出ていた。
同センターによると、避難所はショートステイや産後ケアに使う親子室を想定。助産師や看護師、保育士がおり、産前産後の不安などに対応できる。ミルクやおむつなども備蓄する。
受け入れ可能人数などはこれから検討する。安西恵子施設長は「授乳や夜泣き、出産の不安など妊産婦には環境の配慮が不可欠。地域に根差した施設として貢献したい」と話す。
市は市役所窓口やホームページ、市内の産婦人科などを通じて母子の福祉避難所について広報する。中西郁夫防災危機管理課長は「誰もが早めの避難ができるよう、関係機関と協力しながら細やかな対策を講じたい」と語った。