「手拍子をお願いします」。陸上女子走り幅跳びの小野萌杏(もあ)(鶴城3年)はスタンドの観客を促し、引き出したリズムに乗って駆け出した。5本目で自己ベストを1センチ更新する5メートル71をマークし、2連覇を達成。「1本目が悪くて動揺したけど何とか気持ちを立て直せた」と笑顔がはじけた。
2位に入った後輩と抱き合って健闘をたたえ合うと、慌ただしく400メートルリレーの招集場所へ。30分後には前日の100メートルで4位入賞した実力を発揮して上位でバトンをつなぎ、チームの3位入賞に貢献した。
最終日の三段跳びと1600メートルリレーを含め、今大会は5種目にエントリー。身長152・5センチの小柄な体でパワフルに走って跳び「複数種目に不利は感じない。短距離の調子が良ければ相乗効果で跳躍も良くなるし」と、あっけらかん。自分の競技の合間には、女子主将として誰よりも声を張り上げ、仲間の背中を押す。
小学1年で陸上を始め、「自分の頑張りが結果に結び付くところが魅力」と打ち込んできた。「走り幅跳びで勝って運が回ってきている。もっと記録を伸ばせそう」。最終日も前だけを見つめて突き進む。