第149回県高校野球選手権最終日は24日、大分市の別大興産スタジアムで決勝があった。大分商が9―0の7回コールドで楊志館を下し、2016年の第130回大会以来、12回目の栄冠に輝いた。
昨秋の前回大会から全試合でコールドを採用し、今回初めて決勝で適用した。閉会式では花田修県高野連会長が「優勝した大分商は投手陣を軸に粘り強く戦い、それぞれが役割を果たした。楊志館も準決勝まで打線が好調で、大会を通じて大きく飛躍した」と講評した。
▽決勝
大分商
0201024|9
0000000|0
楊志館
(7回コールド)
【評】投打がかみ合った大分商が楊志館を圧倒し、頂点に立った。
大分商は二回、木村と中津熊の連続適時打で2点を先制した。その後も攻撃の手を緩めず、七回には木村の適時二塁打など打者一巡の猛攻で4点を加えた。3投手の力投を無失策の守備陣が支え、得点を許さなかった。
楊志館は得点圏に走者を送ったが、あと一本が出なかった。
■主将平田、ピンチで好救援
大分商のプロ注目右腕平田玲翔(3年)が決勝の大舞台で躍動した。3番手で登板し、140キロ台の直球で相手打線を翻弄(ほんろう)。19季ぶりの栄冠の立役者となり、「気持ちで負けなかったのが大きい」と胸を張った。
今大会打線好調の相手に対し、先発米田泰志(同)が要所を締め、試合をつくった。打線は二回に木村颯汰(同)の適時打で先制。リードを3点に広げ、迎えた五回に正念場が待っていた。
準決勝で好投し、この回から連投となった宮本翔央(同)が1死後に二、三塁のピンチを招いた。那賀誠監督は間髪入れず、信頼する平田をマウンドへ送り込んだ。
日頃から「ピンチは流れをつかむチャンス」と捉えて楽しむ大黒柱は動じなかった。圧巻の2者連続三振で切り抜けると、七回まで被安打1の6奪三振と相手に付け入る隙を与えなかった。
昨夏の大分大会準々決勝で敗れた悔しさが今の原動力だ。ふがいない投球で先輩の涙に接したことを忘れていない。1月から主将に就き、「今年こそ」と高い志で周囲を引っ張ってきた。
「甲子園に出ることが最大の恩返し。残り1カ月、さらに研ぎ澄ます」。玖珠町から進学した大器が円熟味を増してきた。
■楊志館打線、勢い出せず
打線好調だった楊志館は勢いを持ち込めず、初優勝はお預けに。ただ今季初の大舞台を踏み、赤峰淳監督は「選手が頑張ってくれたのはもちろん、課題が見えたのが大きい」と収穫を口にした。
準決勝で好投した坂本竜星(2年)以外でも夏を乗り切る投手陣の補強と底上げがテーマだった。近藤桐十郎(3年)、御手洗楓大(同)、帆崎雅斗(同)と継投し、各自が粘投した。ただ要所で連携のミスが重なるなど「経験の差」が露呈。7回9失点で力尽きた。
けがで離脱中の金若寛人主将(同)は「上で勝つには今のままでは到底力が足りない。残り1カ月、全員で課題と真剣に向き合う」と誓った。