大分市の中野さんが障害者国際アート展で入選 「違いを認め合い未来創造」ペン画に願い込める

「やってきたことが認められうれしい」と中野道人さん。ヘラルボニーアートプライズ2026の入選作「Diffrence」のレプリカ

 【大分】大分市大州浜の中野道人さん(42)が障害のある人たちの国際アート展「ヘラルボニーアートプライズ2026」で、企業賞のエプソン賞に選ばれた。東京での展示会や同社とのタイアップなどを通じてさらなる飛躍を目指す。「大きな目標を一つ越えられた」と受賞を喜んでいる。
 同展はアートを軸に障害のある人のビジネスモデルを構築する「ヘラルボニー」(本社・盛岡市)が主催。国内外の2943点からグランプリをオランダの作家が受賞したほか、審査員特別賞4人、企業賞9人が入選した。県内の受賞は昨年の企業賞に続き2回目。
 国東、別府両市で育った中野さんは15歳の時に統合失調症を患った。現在は大分市内のグループホームで暮らし、事業所に通いながら創作に取り組む。2024年には同市美術展で最高賞の市長賞を受賞。障害者アートの枠を超え活動の場を広げている。
 「海外で活躍したいという夢への一歩としてどうしても入選したかった」と3年連続で挑戦。受賞作「Difference」は国籍や性別、障害のあるなしにかかわらず、違いを認め合って共に未来を創造する願いを込めた。
 作品はかわいらしい動物や果物、建物などのモチーフを緻密に重ね、大きなうねりを描いた。大胆な余白とグラデーションの色使いなどを工夫、油性ペンを使って完成までに7カ月をかけた。
 「個性を尊重し多様な力で新たな価値を生み出す企業理念と重なる」と評価され、今後、エプソンの製品や事業で活用される。東京で5月27日に授賞式があり、受賞作は同30日から、東京都千代田区の三井住友銀行東館で展示される。
 絵を描くことで体調は安定し、人とのつながりが生まれている。「アートがいい循環に導いてくれている。受賞は自信になり、新たな創作テーマにもチャレンジできそう」と意欲を新たにしている。

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