【大分】大分市竹矢にある「鈴か滝」の再生に地域住民が取り組んでいる。江戸期に山岳修行の場としてあがめられた歴史を持つが、倒木や竹林の侵食により、景観の保全が課題になっていた。活動には若者も加わり「地域の宝」を受け継ぐ輪が広がっている。
滝の高さは約10メートル、幅は約20メートル。岩壁には太陽と月が刻まれている。
地域は少子高齢化が進み、長年にわたって維持管理をする担い手不足に悩まされてきた。「滝の音はすれど姿は見えず」と言われるほど、周囲には樹木が茂っていた。
4年前、当時竹の内自治会長だった三宮元晴さん(77)が滝を多くの人に知ってもらおうと、整備を始めた。20~30代の住民に声をかけ「鈴か滝保存会」を発足。定期的に清掃活動を実施し、草木や竹を伐採した。傾斜が少ない遊歩道や駐車場を作り、滝の周囲にはシャクナゲやモミジも植えた。
作業の合間には1196年に築かれた繁美城など滝に伝わる由来を参加した若者らに説く。
活動は地域活性化にも貢献している。野津原商工会などが紹介することで県外から見物客が訪れるようになった。
4月25日は本年度初めての清掃活動があり、15人が参加した。保存会は今後案内看板を増やし、周辺の散策ルートの策定も計画する。
三宮さんは「取り組みは道半ば。地域にとって大切な滝を後世に受け継いでもらいたい」と話した。