伊勢正三ミュージアム「海風音楽庵」(津久見市中央町)を運営する「なごり雪の会」(河村和彦代表理事)は、同施設が所蔵する伊勢のライブコンサートの記録をデジタル保存した。名曲「なごり雪」の発表50周年企画で、映像と音源計780本をアーカイブ化。“正やん”の歌声やライブの熱気を高画質、高音質でよみがえらせた。
「海風音楽庵」は、市出身のシンガー・ソングライター伊勢の楽器や愛用品を展示。訪れた全国のファンから過去の映像・音源も「視聴したい」との声が寄せられ、なごり雪の発表(1974年)50周年を迎えた2024年から記念事業として着手した。
デジタル保存したのは、1990年代後半から2010年代にかけて全国で開催されたコンサートを中心とした映像334本と音源446本。最も古いのは1988年のブラジル公演で、世に出ていないオリジナル映像なども含まれる。
アナログテープなど旧規格のメディアが多く、テレビ番組制作のイーエムアイとイベント事業などを手がけるメリッサ(いずれも大分市)に協力を依頼。同会メンバーと共に作業に当たり、約20台の再生機器や業務用デジタル変換機器を使って約半年かけて専用サーバーに収めた。
同施設は体験型展示へのリニューアルを計画しており、デジタルアーカイブはその中で視聴できる仕組みを取り入れる予定。さらにネットでの公開に向け、時期や範囲、方法も検討しているという。
伊勢は「特に2003年の名古屋ボトムライン(ライブハウス)の映像などはよく残っていたと思う。自分としても貴重な記録」とコメント。
河村代表理事は「ライブの臨場感を可能な限り再現した。常に新しい音楽シーンを切り開いてきた正やんの歩みを発信するコンテンツとして活用していきたい」と話した。