大分県内初となる県立夜間中学「学びヶ丘中学校」(大分市上野丘)が21日、開校した。家庭の事情などで十分な学びができないまま義務教育期間を終えた人や外国人らを対象に、学び直しの場を提供する。10~80代の36人が、新たな学校生活をスタートさせた。
この日の開校式と入学式には、生徒や教職員ら約100人が出席。佐藤樹一郎知事が「ここでの学びがこれからの一生の誇りとなるような素晴らしい学校を共に築き上げてほしい」と呼びかけた。
同校は各生徒が学力や事情に応じて入学年を選ぶことができ、1年には25人、2年には6人、3年には5人が入った。このうち外国籍の生徒は5人。23日から教科の授業が始まる。
■最年長の尾畠さん「『やるぞ』という気持ち」
「学び直したいという願いがかなった」「元気に通い続けたい」。県内初の県立夜間中学が開校した21日、幅広い年代がそろった新入生たちは、それぞれの決意を胸に再び学校生活の一歩を踏み出した。
入学式では、山川明宏校長(55)が「年齢も経験も異なる仲間が互いに認め合い、支え合う中で、人とつながる喜びや学ぶことの楽しさを感じてほしい」とあいさつ。生徒を代表して大島紅さん(66)=大分市=が「新しい学校の歴史をつくる最初の生徒であるという誇りを胸に、希望を持って一歩を踏み出す」と誓いを述べた。
授業は平日の夜に実施。通常の中学校と同じく9教科を扱うほか、生徒会などの特別活動もある。午後5時から給食、5時45分~8時50分に計4こまの授業をする。必要な人には小学校の内容や日本語を教える。年度途中の入学もできる。
生徒の最年少は関愛子さん(15)=大分市。中学校時代は不登校が続いたが、夜間中学の誕生を知りやり直そうと決心したという。「1年間休まずに通うことが目標」と力を込めた。
最年長は、スーパーボランティアとしても知られる尾畠春夫さん(86)=日出町川崎。入学式を終えて「『やるぞ』という気持ち。基本を学び、ボランティア現場で生かしたい」と意気込んだ。