一定の速度オーバーがあれば一律に危険運転致死傷罪を適用する「数値基準」を盛り込んだ自動車運転処罰法改正案について、参院本会議が17日に開かれ、全会一致で可決した。参院で先に審議しており、今後、衆院で可決されれば成立する。夏ごろまでに施行される見通し。
数値基準は▽一般道で最高速度の50キロ超過▽高速道で60キロ超過▽アルコール濃度が呼気1リットル中0・50ミリグラム以上―。
大分市の時速194キロ死亡事故(2021年2月)など、現行の「進行を制御することが困難な高速度」「酒の影響で正常な運転が困難」では適用されにくい死傷事故が相次ぎ、明確な処罰要件として新設する。交通違反の酒酔い運転にも同様に「0・50ミリグラム以上」の要件を入れる道交法改正案も採決し、可決された。
参院本会議では、出席議員239人の全員が賛成した。また、ドリフトやウイリーといった「殊更にタイヤを滑らせたり、浮かせたりして進行の制御が困難な走行」を新たに危険運転罪の処罰類型に追加する。
平口洋法相は16日の参院法務委員会で「極めて危険性の高い高速度でも、危険運転罪の適用が否定される場合が起きている。実態に即した対処を可能とするための法整備をする」と改正の趣旨を説明した。