【中津】中津市は長年にわたり、100歳を迎えた市民に折り紙飾りを贈っている。作っているのは、市内耶馬渓町鎌城地区の玉井十一(といち)さん(99)。還暦の頃に始めた趣味だが、長寿の祝いに彩りを添える作品として喜ばれている。今年6月には自身も100歳になる。玉井さんは「まだまだ作っていきたい」と元気だ。
玉井さんは1926年、長野県生まれ。25歳の時、同郷の若者らと鎌城地区に集団入植した。以来、酪農一筋で働き、10年ほど前まで作業に出ていた。
折り紙飾りは60歳の頃、孫から作り方を教わったのがきっかけで始め「喜んでもらいたい」と作品を周囲に贈るようになった。
市は市長が100歳訪問をする際、祝いの品の一つとして折り紙飾りをプレゼントしている。現在はカラフルで立体的な手まり(直径約20センチ)。以前は稲穂のツルやカメと折り紙を組み合わせた作品だった。玉井さんや市によると、「始めた時期などははっきり分からないが、少なくとも合併前から20年以上続いている」という。
今も折り紙を切ったり、折ったり、組み立てたり、黙々と制作に励む玉井さん。次第に細かい作業はできなくなっているものの「できる範囲で作り続けたい」と意欲は衰えない。
5人いる孫の1人、佐藤綾乃さん(35)=別府市=は「私の周囲では、じいちゃんの飾りをもらった人は幸せになっている。いつまでも元気でいてほしい」と願う。
奥塚正典市長は「玉井さんの作品は、お祝いの場を和ましてくれる。100歳になった玉井さんの作品を、100歳の市民に渡す日が楽しみ」と話している。