佐伯市蒲江で陸上養殖などを手がける東和水産は、カボスを混ぜた餌で養殖した「かぼすサーモン」の出荷を今月から始めた。もともと人気のある魚種で付加価値を高めて販路を拡大しようと、2023年から県などと試験を重ねて開発した。臭みを抑え、さっぱりとした脂と爽やかな風味が特徴という。今季の販売は10月ごろまでで、県内や福岡県などに1万匹の出荷を目指す。
県漁協などが展開するブリ、ヒラメ、ヒラマサ、フグに続く「かぼす養殖魚シリーズ」第5弾。同社はかぼすヒラメやかぼすフグを陸上に設置した水槽で養殖。得られたノウハウを生かし、県産カボスの果皮をペーストにして餌に混ぜ、かんきつ由来の香気成分「リモネン」を魚に蓄積させた。他のサーモンと差別化して競争力を高める。
10日には、大分市玉沢の県漁協直営店「おさかなランドわさだ店」で試食販売会があった。生産者や県、県漁協から9人が参加。買い物客に刺し身を配り、おいしさをアピールした。
試食した人からは「脂が乗っていて、カボスの香りも感じた」「サーモンは好きではなかったが、甘みがあっておいしい」などの声が聞かれた。さっそく購入する客の姿もあった。
勝木康博代表取締役(41)は「爽やかな香りと上品なうま味がある。まずは県内の人に知ってもらい、全国に発信していきたい」。県漁業管理課は「サーモンを含むかぼす養殖魚をリーディングブランドとして県漁協とともに販売促進に力を入れたい」と話している。