【ムービーアワー】「津田寛治に撮休はない」演技という迷宮に迷い込む

「津田寛治に撮休はない」の一場面(Ⓒ映画「津田寛治に撮休はない」製作委員会)

 映画やドラマで多彩な役を演じる俳優が体験する、不思議な出来事を描いたミステリー。
 津田寛治(本人)は300以上の作品に出演してきた売れっ子。イベントやラジオ番組などに出演し、息つく暇もない日々を送りながら、もっと物語の世界に入り込んだ演技がしたいと思っている。演じることを「もうひとつの人生を生きること」と考えており、全力投球で役に向き合っている。
 ある日、彼は共演した記憶がない「神田実」の台本を発見するのだが…。
 出演者が本人を演じるという構造があるため、ノンフィクションを見ているような味わいがある。主人公はさまざまな役を演じるうちに、実生活の中にスタッフの幻影が現れ、撮影されているかのような錯覚に陥ってしまう。ただし、その姿も虚構で「津田寛治に撮休はない」というフィクションだと考えると面白い。
 演技という迷宮に迷い込んだような浮遊感が心地よい。監督は大分市出身の萱野孝幸。

 シネマ5bisで11日(土)~17日(金)の午後3時20分、同5時35分。

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 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

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