【大分】大分市新春日町の大分西高で4月から、放課後のおにぎり販売が始まる。昨年10月に生徒から要望が上がり、生徒会メンバーや教職員らが検討や業者探しをして実現にこぎ着けた。今月17、19日に試験販売があり、17日には用意した50個が10分足らずで完売。本格始動に弾みをつけた。
17日午後3時半過ぎ、授業を終えた生徒たちが校内の購買前に、おにぎりを買うための列を作った。同校の元家庭科教諭で、退職後は弁当販売を手がけている日隈佐喜子さんが製造・販売を担当。素材にこだわった鶏めしを1個100円で売った。
材料は県産米や無農薬ゴボウなど。食品添加物は極力使わない。おにぎりの名称は、教員時代の愛称「ひぐママ」にちなんで「くまむす」にした。
購入した野球部の佐藤真白さん(17)と市川拓馬さん(17)は「練習前の補食にはおにぎりを食べたい。足りなくてコンビニに寄ることもあるけど高いので、学校で100円で買えるのはありがたい」と歓迎した。
きっかけは、昨年10月にあった生徒総会。1年のクラスから「昼に購買でおにぎりを売ってほしい」という意見が出た。購買では弁当の他にパンも売っているが、米は腹持ちがいいこともあり多数決で提案が可決された。
販売に向けて生徒会役員が動き始めたものの、市内にはおにぎりを売る高校がなく、業者探しが難航した。昼に売るとパンや弁当の販売数が下がるため、購買の事業主からの許可も得られなかった。
役員たちは「部活動生や放課後勉強をする人のために、夕方に販売しよう」と方針を転換。日隈さんには元同僚の教員が声をかけ、話し合いを重ねて賛同を得た。破格の安さには「未来ある子どもたちに安価で体にいい物を食べてほしい」という思いが込められている。
生徒会役員は、他校の調査や生徒へのアンケートをし、実現に向けて力を注いできた。メンバーは「今回はどんどん人が来てくれた手応えとともに、販売方法や個数などの課題も見つかった」「夏は朝作った物を時間がたって食べるのは危ないので、放課後に売るおにぎりの需要が高まると思う」などと話した。