【宇佐】全国に先駆け農泊をスタートさせたNPO法人安心院町グリーンツーリズム研究会(宮田静一会長)は28日午後1時から、農泊発祥30周年を記念したシンポジウムを宇佐市院内町の市院内文化交流ホールで開く。テーマは「30年後、農泊で生き残ろう 私たちの農村」。記念講演やパネルディスカッション、交流会などで節目を祝う。
同研究会は1996年3月28日に発足。ヨーロッパ研修などでグリーンツーリズムを学び、農泊を始めた。農家に泊まり、自然や農業体験などを通じて地元との交流を楽しむ活動が人気となり、一般客や修学旅行生らが利用。年間6千~1万人(コロナ禍の時期を除く)を最大60戸ほどで受け入れ、地方の農業を守り経済的に自立する手段にもなった。
シンポジウムでは、立命館アジア太平洋大サステイナビリティ観光学部の吉沢清良教授の記念講演後、農林水産省職員や旅行関係者、地域代表などによるパネルディスカッションで地方の未来について考える。終了後、農泊家庭で出される和牛鍋や自慢のスローフードが並ぶ夕食交流会も。
発足時から農泊を実践する時枝仁子(まさこ)農泊部長(72)は「農村の魅力や暮らしの知恵を伝えると喜んでもらえたのがやりがいとなり、継続してきたことで安心院の文化になった。今後も地域を盛り上げる力になりたい」と話している。
シンポジウムは先着200人で、参加費は資料代を含め大人1500円、大学生以下千円。夕食交流会の参加費は1500円。希望者は農泊も体験できる。申し込み、問い合わせは同研究会(0978-44-1158)。
■74人の寄稿文をまとめた記念誌作製
安心院町グリーンツーリズム研究会は30周年を記念し、これまでグリーンツーリズムを応援してくれた著名人や関係者ら74人の寄稿文をまとめた記念誌「心のせんたく」(A4判、165ページ)を作った。
寄稿したのは2019年に安心院町でグリーンツーリズムに関する特別講演をした石破茂元総理大臣などの政治家、作家、写真家、農業や観光関係者、新聞記者、大学教授ら。それぞれの農泊体験やバカンス法実現に向けた提言など、農泊を応援するメッセージが並ぶ。
「勇気をもらえる。改めて、農泊が地域創生につながると高い期待を持たれていることを知ってほしい」と宮田会長(76)。
千部作製。シンポジウム参加者に資料として配布するほか、希望者には1800円で販売もする。申し込みは同研究会へ。