【独自】「0.50ミリグラム以上で酒酔い運転」政府が道交法改正も検討 危険運転と同様の基準、事実上の厳罰化か

飲酒運転に関する処罰規定の見直しを進めている法務省=東京・霞が関

 今国会で新設する見込みの危険運転致死傷罪の数値基準に絡み、政府が道交法も改正し、酒酔い運転にも同様の基準を盛り込む調整をしていることが11日、関係者への取材で分かった。いずれも「呼気1リットル中0・50ミリグラム以上のアルコール濃度」を処罰対象とする。飲酒運転はほとんどが酒気帯び運転で摘発されていることから、改正されれば罰則の重い酒酔い運転の認定が増え、事実上の厳罰化となりそうだ。
 政府は飲酒死傷事故を対象にした危険運転致死傷罪に「0・50ミリグラム以上」の基準を導入するため、今月下旬、自動車運転処罰法の改正案を国会に提出する予定。現行は「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態」を適用対象としており、数値基準を加えることで要件を明確化する狙いがある。
 これに合わせて、道交法上の違反行為で、事故がなくても適用できる酒酔い運転にも同じ数値を盛り込みたい考えだ。
 現在、酒酔い運転は摘発が極めて少ない。大分県警によると、県内は過去5年間(2021~25年)で9人にとどまる。危険運転と同じく「正常な運転ができない恐れがある状態」が要件となっており、車が蛇行していたり、違反者が「真っすぐ歩けない」「ろれつが回らない」といった酩酊(めいてい)状態でなければ認定しにくいためとみられる。
 一方で、飲酒検知で「呼気1リットル中0・15ミリグラム以上」を検出すれば一律に適用できる酒気帯びは1111人を摘発している。
 大分合同新聞の調べによると、このうち悪質性が高いなどとして、県警が逮捕し、体内のアルコール量を報道機関に公表したのは126人。少なくとも半数の64人は0・50ミリグラム以上で、道交法が改正されれば、酒酔いとして重い罰則の対象になる。

<メモ>
 酒酔い運転の罰則は、拘禁刑5年以下または罰金100万円以下。運転免許は取り消され、3年は再取得できない。酒気帯び運転(拘禁刑3年以下または罰金50万円以下)よりも重い。警察庁の統計によると、昨年、全国で摘発した件数は1万9515件の酒気帯びに対し、酒酔いは884件だった。

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