【佐伯】佐伯市を流れる番匠川支流の中江川で春の風物詩「シロウオ漁」が始まった。番匠川漁協の組合員が江戸期から続くとされる伝統漁法で「春告げ魚」を捕まえている。漁期は3月末まで。
好天に恵まれた9日朝、満ち潮に合わせて同市城南町の中江川で漁協の3人が船をこぎ出した。川を遡上(そじょう)してくるシロウオの群れを竹製の「やな」(長さ約10メートル)で誘導し、三角の網で丁寧にすくい取った。この日の漁獲は約300匹だった。
同漁協によると、漁のスタートは2月末。比較的豊漁だった昨年と比べると、現在までの成果はいまひとつ。川の汚れや水量の少なさなどが要因ではないかという。
数十年前は盛んだったシロウオ漁だが、近年は漁師の減少と高齢化で存続が危ぶまれていた。伝統を残そうと、2024年から同漁協が技術の継承に取り組んでいる。
河村俊彦組合長(71)は「ベテラン漁師は1人でやっていたが、3人がかりでもなかなか難しい。新たな工夫を施しながら、伝統漁法を春の風物詩として継承していく」と話した。
シロウオが多く取れた場合は市内の福祉施設などに提供し、高齢者に食べてもらう。