大分市の「ふない焼き」が6年ぶり復活へ 宮川さんが記憶頼りに味再現「再び名物に」

鉄板で「ふない焼き」を作る宮川徹矢さん=大分市府内町

 【大分】回転焼きのような丸い生地の中に、お好み焼きやたこ焼きを思わせる具材が入ったおやつ―。6年前に惜しまれつつも作られなくなった「ふない焼き」を大分市の料理人、宮川徹矢さん(36)が復元し、3月2日から自店で販売する。店は同市府内町に開店、その名も「ふない焼き」。宮川さんは「もう一度、名物として根付かせ、街に人を呼び込みたい」と張り切っている。
 ふない焼きは、同市中央町の若草通り商店街の店で2004年ごろ生まれた。「大分の名物に」と当時の店主が考案し、タコ、うずら、チーズの3種類を1個100円程度で販売。学校帰りの中高生が列を作った。
 しかし、20年7月、店に突然閉店を告げる張り紙が。当時は、同市出身のタレント指原莉乃さんらが旧ツイッターに閉店を惜しむ声を投稿し、多くの反響を呼んだ。その後、復活を試みる動きはあったが実現には至らなかった。
 宮川さんは宇佐市安心院町出身。大分市の楊志館高調理科を卒業後、東京都にある県のアンテナレストラン坐来(ざらい)大分や大分市内のフランス料理店で腕を磨き、海外でおにぎり店を経営。32歳からは大分市のスイーツ店の調理と運営を担い、市中心部の活性化にも力を入れてきた。
 ふない焼きは宮川さんにとっても野球部を引退後、放課後に仲間と通った思い出の味。「気がついた時には店がなくなっていた。最後にもう一度食べておけば良かったという思いがずっと残っていた」と復活を決意した。
 前店主とは連絡が付かず記憶を頼りにレシピを作った。当時の味を知る人たちにも試食してもらい助言をもらった。“復刻版”はタコ、うずら、チーズの3種類を一つに詰め込み300円(高校生以下250円)で販売する。試食した同市の会社員、木本桃子さん(32)は「ソースとチーズがとろけて、おいしい。青春の味が街に戻ってきてうれしい」と笑顔で話した。
 宮川さんは「いつまでも記憶に残る市民のソウルフードみたいな存在になれたらうれしい」と話している。営業時間は午前10時~午後5時(なくなり次第終了)。木曜は定休日。

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