【日田】日田市上城内町の市立博物館で、企画展「江戸時代の日田の動物たち―記録から見える農村の暮らし」が開かれている。「日田郡小野筋村々産物書上(かきあげ)」(1735年)を基に、当時の村々で見られた動物などを写真パネルや剥製で紹介。市出身の農学者、大蔵永常の業績も伝えている。5月末まで。
産物書上は享保(きょうほう)の大飢饉(ききん)の後、江戸幕府が全国の大名や代官に命じ、地域ごとに見られる動植物や鉱物といった産物をまとめて提出させたリスト。市内では唯一、小野川や花月川沿いの10村について記録した同書上の控えが残る。
動物は魚、鳥、獣などに分けられ、特に虫は稲の害虫の種類が多く、暮らしに密接に関わる生き物として詳しく記載されている。
大蔵永常(1768~1860年)関連の展示はパネルで功績を紹介し、害虫防除の方法を絵入りで著した「除蝗録(じょこうろく)」などの書籍も並ぶ。
同館の橋本知佳さん(45)は「産物書上は飢饉の後、地域の特色を生かして産業振興を図ろうとした幕府の考えがうかがえる史料。展示を通して当時の農村の様子を知ってほしい」と来場を呼びかけている。
入館無料。開館は午前9時~午後5時。月曜休館(5月の第2週は7日)。問い合わせは同館(0973-22-5394)。