ななせダム4月から本運用、検討委了承「安全性問題なし」 建設開始から40年で大きな節目

2026年度から本運用を開始する大分川ダム(ななせダム)=24年5月、大分市下原(国土交通省大分河川国道事務所提供)

 ダム湖に水をためて機能をテストする試験湛水(たんすい)をしてきた大分市下原の大分川ダム(ななせダム)について、学識経験者でつくる検討委員会は3日、ダムの安全性に問題はないとして2026年度に本運用を始めることを了承した。1千億円余りが投じられた巨大プロジェクトが、1987年度の建設開始から足かけ40年で大きな節目を迎える。
 ダムは大分川、七瀬川の洪水防止・軽減、川の渇水防止、水道用水の供給などを目的に国土交通省が建設。約1036億円をかけ、2019年度に完成した。20年度に使用を始め、大分市の上水道へ給水。洪水対策にも活用している。
 試験湛水は18年2月に開始し、25年5月まで計7回繰り返した。水害の危険性を避けるため比較的雨の少ない毎年10月~5月に実施した影響もあり、試験の実施要領で定めた最高水位(サーチャージ水位)の195・8メートルには達しなかった。実際に到達した経験最高水位は189・08メートル。
 検討委員会はサーチャージ水位に達しない中での安全性評価について、大分河川国道事務所の説明を踏まえて議論。試験で得られたデータから「サーチャージ水位に到達した場合でも、ダム堤体や基礎地盤、貯水池周辺斜面の安全性は問題ない」と判断した。
 3月末までに建設完了の公示をし、4月から本運用に入る。名称は正式に「ななせダム」とする。ボートやカヌーなどダム湖の湖面利用も本格的にできるようになる。
 安全性を引き続き確認するため、計測機器を自動化して計測の頻度を増やし、カメラによる監視・点検も強化する。
 大分河川国道事務所は今後、地元の野津原地区と協議を進め、防災体制の強化や湖面利用の促進を図る。経験最高水位を超えた場合の通行止めなど、洪水時の対応や緊急放流についても説明し、住民の理解を求めていく方針。

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