【大分】大分市の大南地区(戸次、判田、竹中、吉野)の歴史や文化を題材にした「大南いろはカルタ」が完成した。同市の戸次本町街づくり推進協議会(石井鏡成会長)が「地域の魅力を再発見し、子どもたちが古里への愛着を深めるきっかけになれば」と500セットを制作。郷土の史跡、祭り、伝統芸能、郷土料理、ゆかりの人物など多彩な題材を五七五で紹介している。
全47枚。例えば、黄色に染まる河川敷を子どもと犬が駆け回る穏やかな風景が広がる「お」の読み札は「大野川 土手の菜の花 散歩道」。絵札の裏面に「祖母山に源流を発し、別府湾に注ぐ一級河川」といった解説が添えられている。
きっかけは2021年、協議会メンバーで絵手紙インストラクターの那賀美代さんが、教室の生徒とともに戸次本町のご当地かるたを作ったこと。協議会の定例会で話題となり、大南地区全体に範囲を広げ、内容に幅を持たせれば面白いと制作部会を立ち上げた。
那賀さんと首藤みどりさん、赤峰恵美さん、衛藤由美さんの4人が「業者任せにせず、できる限り自分たちの手で愛情のこもったものを作ろう」と内容を練り、地区の歴史愛好家も協力し、名所や名物をリストアップ。那賀さんが現地を歩いてスケッチや撮影を重ね、絵札の一枚一枚を描いた。文体や説明文は何度も見直し、漢字にはルビを振るなど小学生にも分かりやすい表現にした。
構想から3年7カ月。完成したカルタを前に、4人は「魅力の詰まった地区だと改めて気付いた。多くの人に手に取ってもらい、実際に地域に足を運んでほしい」と出来栄えに満足そう。1セット2千円。市大南市民センターで販売している。