国東市の古民家宿が納屋をレストランに再生 都市部と結ぶ要に、土壁ワークショップも開催

レストランとして活用するための修復工事が進む納屋=国東市安岐町

 【国東】国東市安岐町の山里で、古い納屋をレストランとして再生する取り組みが進んでいる。木材や土壁など自然素材を使用した伝統的な建築物の魅力を守りつつ、地域活力の創出につなげる試み。3月の開店を目指しており、関係者は「地域の風土に根付いた建物が生み出す落ち着いた空間で、おいしい食事を楽しんでもらいたい」と願う。
 事業は古民家宿「やどKANAME」(同町油留木)の敷地内にある納屋を活用。平屋の約40平方メートルで築80年以上とみられる。長い間使われておらず、宿を運営する中島真知児(まちこ)さん(55)=全国古民家再生協会大分第一支部長=が中心となって、昨年11月からリノベーションに着手した。
 作業の一環で今月10日には、納屋の壁を使って土壁補修の手法を学ぶワークショップが開かれた。市民らでつくる「国東半島固有の自然・文化を守り継承していくプロジェクト協議会」の主催で市内外から親子連れら25人が参加。左官職人の江口征一さん(50)=別府市=が講師となって土やワラを練り、壁に丁寧に塗り広げた。
 国東市内で空き家の有効活用を推進する東真弓さん(48)=大分市=も参加し、「大変だけど、自分で塗ると家への愛着がより一層湧きそう」と笑った。
 レストランでは、地元産の米や農産物を使った料理を提供する計画。中島さんは「地域と都市部の人や観光客を結ぶ要として活用したい」と意気込んでいる。

<メモ>
 「やどKANAME」は空き家だった木造2階の古民家を譲り受け、2024年7月にオープン。国東市内に大きな被害をもたらした同年8月の台風10号の際は、川のそばにある公民館の代わりに避難所として住民に利用してもらった。25年6月には全国空き家アドバイザー協議会(東京都)主催の第2回空き家甲子園で、空き家を活用して地域活性化につながる取り組みを推進しているとして理事長賞に選ばれた。

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