世界レベルのアスリートを大分から―。米国にある国際的な選手養成機関「IMGアカデミー」が県内をジュニア発掘の場として検討していることが、関係者への取材で分かった。有望なアジア圏の選手を探す教室を各国で開いており、今月中旬にも幹部が来県して大分スポーツ公園(大分市)を視察する。海外に挑戦できる機会が身近にあれば、若者が夢を描きやすく、県全体の競技力向上にもつながる。県は良好な競技環境のアピールに全力を挙げる。
IMGアカデミーは米国フロリダ州に本拠地を置く中高一貫の教育機関。東京ドーム約50個分の広大な敷地に、野球、バスケットボール、サッカー、陸上などの競技場や最先端のトレーニング施設がある。
各競技で国際的に活躍する選手を輩出。特にテニスでは、錦織圭、マリア・シャラポワ、アンドレ・アガシら数多くのトッププロを育ててきた。
留学制度があり、80カ国・千人以上が長期で滞在。短期間で集中的に指導するキャンプもある。
世界中の有望なジュニア選手育成にも熱心で、各国に一流指導者を派遣して教室を開くなどして発掘に努めている。
関係者の来県を知った県が、「IMGと継続的な関係を構築できたら」と幹部の視察を働きかけたとみられる。県内の施設が各種競技の教室開催に適していると認められれば、県も取り組みをバックアップしていく構えだ。
教室に参加したジュニア選手は選抜され、米国のIMGで本格的な指導を受けられる可能性がある。
県は2024年策定の長期総合計画「安心・元気・未来創造ビジョン」で、「世界に羽ばたく選手の育成」を掲げ、10年後の将来像に「県出身選手が五輪で活躍」を盛り込んでいる。
佐藤樹一郎知事は「子どもたちだけでなく保護者や指導者にとってもよい刺激になる。世界にチャレンジできる環境をつくってあげられないか検討している」と話している。