2026年の初売りに向け、県内の大型商業施設で準備が進んでいる。恒例の福袋は事前予約や年内の先行販売が定着。「自分が好きなものを買いたい」といった消費者ニーズから、規模は年々縮小しているという。代わりにセールやイベントに力を入れ、売り上げアップを図る施設が目立つ。
各施設はクリスマス商戦が終わると、店内のレイアウトを正月用に変更するなど作業のピッチを早めた。
ゆめタウンは別府、中津両店で元日から営業する。別府店(別府市)は福袋を直営店で約4500個、専門店で約3200個用意。12月中旬から一部で先行販売しているほか、オンラインでも受け付けた。
衣料品はスポーツブランドや子供服など複数種類を準備。コーディネートを展示し、中身が分かるものが多い。5千~1万円の価格帯が人気で、3倍程度の金額分の商品が入っているものもある。
福袋を扱う店舗、各店が販売する個数は減っている。渡辺幹典ライフスタイル次長(59)は「福袋は売り上げも大きく、完全になくすことは難しい。風物詩として残しつつ、福引やアプリを使ったキャンペーンなど他の集客策にも取り組んでいる」と話す。
パークプレイス大分(大分市)は1~12日を初売り期間とし、最大70%オフなどセールを前面に打ち出す。毎年恒例の和太鼓集団「DRUM TAO」のステージなども展開する。
福袋はアパレルや食品など42店舗で販売し、ほとんどが予約や事前抽選という。販促企画・広報担当の神田華奈さん(26)は「購買意欲を高めるため、セールやイベントに注力している」と説明する。
他の主な商業施設の初売りは1日がトキハわさだタウン(大分市)。2日がトキハの本店(同)と別府店(別府市)、アミュプラザおおいた(大分市)。