【中津】中津市は市中心部に1日平均約1万8500立方メートルの水を供給する「三口浄水場」(相原)の機能強化に取り組んでいる。古い配水池を更新する耐震工事をしており、本年度末に完成する見込み。容量も1万3300立方メートルから1万4330立方メートルに増え、安定給水に資することができるという。
市は2012~29年度で浄水場の耐震化を図っており、総事業費は131億円の予定。21年度からは配水池を一つ増やす工事を行い、23年度に耐震対応の池(6900立方メートル)が完成した。古い配水池(6400立方メートル)の更新は24年度から続けている。
現在、山国川から浄水場近くの取水口で1日最大1万9千立方メートルを取り入れることができるが、機能強化で下流の平成大堰(おおぜき)(高瀬)からも同6600立方メートルを取水できるようになり、本年度、同堰から浄水場への導水管敷設工事に着手。27年度からは急速ろ過池の更新・増設工事もする。
市上下水道部の泉隆介総務経営課長は「能登半島地震では水道インフラの被害が相次ぎ、耐震化の重要性を再認識させられた。機能強化で安定して市民に水を届けるとともに、企業誘致に対応するため工業用水の供給力も高めていく」と話した。
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中津市は12月を「水道管凍結防止強化月間」と位置付け、広報活動を強化している。
気温が氷点下4度以下になると水道管の凍結・破裂の危険性が高まるため、屋外でむき出しになっている水道管や蛇口、メーターボックスの保温を呼びかけている。
2021、23年の1月寒波では凍結が原因の水道管破損により千カ所以上で漏水が発生し、給水を制限する影響も出た。