【宇佐】宇佐市教委は小中学校の適正規模、適正配置に関する基本方針を固めた。早ければ2027年度から進める予定で、小規模小学校を近隣校と統廃合して31年度までに13校を4校に減らす―といった内容。今月から地元説明会を開いている。
市内には24の小学校があり、県内では大分市に次いで多い。少子化の影響で周辺部を中心に児童数が減少。現在、二つ以上の学年が同じクラスで学ぶ複式学級のある学校が約半数の11校に上る。さらに多くの学校施設が老朽化し、市財政を圧迫していることも課題となっている。
市教委は複式学級を解消し、児童が一定規模の集団で学習を受けられるよう検討を開始。昨年から小規模校の校区で住民の意見や要望を聞き取り、その後、学識経験者や住民代表でつくる検討委員会で議論し、今年11月の市総合教育会議で基本方針をまとめた。
方針は中学校区(全7)単位で立案。27~31年度をめどに統廃合を終えた後、校区が同じ中学校との一貫校化などを目指す。今後、中学校も含め1学年10人を下回りそうな場合は統廃合の協議を始めるという。
説明会は中学校区単位で開いており、保護者や地域などの理解が得られれば来年度から順次、対象校の新入児童は統合先への入学も選択できるようになる。
射場誠治市教育長は「児童の学びの多様化につながる学習環境づくりを最優先した。今後、十分な協議をしながら児童や地域にとってより良い方針にしていきたい」と説明している。
基本方針は市教委の公式サイトで公開している。
<メモ>
駅川中、長洲中、北部中学校区の小学校は現時点で統廃合の計画はない(駅川中校区の西馬城小は小規模特認校のため維持する)。休校中の深見小福貴野、南院内小羽馬礼、院内中部小上院内の3分校は来年度で廃校とする予定。