うみたまごのセイウチ「いちこ」、鳥羽水族館に“引っ越し”へ 最後の「ふれあいタイム」に登場

最後の「ふれあいタイム」に登場したセイウチのいちこ=19日、大分市神崎の大分マリーンパレス水族館「うみたまご」

 【大分】大分市神崎の大分マリーンパレス水族館「うみたまご」で昨年生まれたセイウチ「いちこ」(雌)が来年1月中旬以降、三重県鳥羽市の鳥羽水族館で飼育される。いちこは母親「泉」(20)を鳥羽水族館でペアリングして誕生。第1子は成長後、鳥羽水族館で飼育する取り決めだった。19日からは母親から離れ、移動に向けたトレーニングが始まった。
 うみたまごのセイウチの成獣3頭は全て雌。2019年から毎年、繁殖のため個体を一定期間貸し借りする「ブリーディングローン」を実施。雄のいる鳥羽水族館に順番に3頭を送り出し、24年4月に初めて「いちこ」が誕生した。いちこは生後、1年半を過ぎ体重は300キロ。授乳期間の2年間は過ぎていないが、移動が可能だと判断した。
 19日、最後の「セイウチのふれあいタイム」に泉らと登場し、いつものように愛嬌(あいきょう)を振りまいた。その後、屋内展示水槽に1頭で入ると何度も「オゥオゥ」と鳴き、母親の姿を探した。
 セイウチは家族の結びつきが強い動物。環境の変化は大きな試練であり、準備を尽くしても輸送後に体調を崩す例もあり、職員は細やかなケアに取り組むという。
 うみたまごは16日にホームページでいちこの“引っ越し”を知らせ、交流サイト(SNS)を中心に別れを惜しむファンの声が広がっている。月1回以上訪れ、成長を見守ってきた福岡市の足利栞さん(29)は「寂しいけれど、とにかく健康でいてくれたらいい」と水槽で遊ぶいちこを写真に収めた。
 セイウチは新たな輸入が難しく、国内で命をつなぐためには水族館同士が協力して繁殖に取り組むことが欠かせない。飼育部獣類グループの沢田達雄サブリーダー(44)は「大きな壁を乗り越え、新しい挑戦をするいちこの頑張る姿を見守ってほしい」と話している。いちこは移動日までは展示水槽で見ることができるが詳しい日時は公表せず、お別れセレモニーなども実施しない。

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