大分県内5高校、規格外イチゴ使ったゼリー開発 おいしく食品ロス削減、21日から大分空港で販売

県内5校の高校生が考案した「すくってベリー」=大分市府内町

 【大分・別府・日出・中津・佐伯】楊志館(大分市)、日出総合(日出町)、別府翔青(別府市)、中津東(中津市)、佐伯豊南(佐伯市)の5高校が連携し、規格外のイチゴを使ったイチゴゼリー「すくってベリー」を商品開発。21日から国東市の大分空港で販売する。
 各校の生徒は、授業や部活で商業を学んでおり、それぞれ食品加工品を製品化した実績がある。昨秋から「学校の垣根を越えた新商品を作ろう」と企画に取り組んだ。
 臼杵市野津町の農場が出荷しない規格外のイチゴに着目。「掬(すく)って救える」をキャッチフレーズに、各校で委託先の製菓会社から届いたゼリーの試食を3回実施し、酸味や甘さなどオンライン会議で話し合いながら調整し、完成させた。
 中津東2年の樋田彩花さん(17)は「粒を感じてもらえる食感にこだわった」、楊志館3年の後藤蓮さん(18)は「規格外の果実でもおいしさが変わらないことが分かる商品。ぜひ食べてほしい」と出来栄えに満足そう。
 イチゴやスプーンを持つ女の子の絵などの載ったパッケージも生徒たちが考えた。別府翔青3年の川中茉侑子さん(18)は「商品名の掬ってをあえて平仮名にして、ゼリーのやわらかさを表現した」、女の子をデザインした和喜田心愛さん(18)は「商品を手にするきっかけになればうれしい」と期待する。
 価格は3個入りで千円。日出総合2年の渡辺みひろさん(17)は「大分といえばこのゼリーというほど話題になってほしい」、佐伯豊南3年の鶴岡萌愛(もえな)さん(18)は「食品ロスの削減は継続した取り組みが必要。今後も5校で連携した取り組みを続けてほしい」と話している。

最新記事
【独自】米ハイアットが久住町に高級温泉旅館建設へ 湯布院での計画含め28年以降の開業目指す
大分県内のコメ作況単収指数「107」で確定 主食用の収穫量は9万2200トン
<談話室>NHKの小池英夫専務理事「地元の魅力発信に力」
大分駅発着の日豊線、通学時間帯の混雑緩和へ車両増 来年3月14日から、JR九州発表
別府市と宇佐市が台南市と観光交流協定 来年1月から誘客キャンペーン