中津市のブランドカキ「ひがた美人」が3年ぶり豊漁 産卵しない種苗に切り替え、生産量安定

ひがた美人の出荷作業をする従業員=中津市小祝

 【中津】県漁協中津支店(中津市小祝)が中津干潟で生産するブランドカキ「ひがた美人」が、3年ぶりの豊漁となっている。2年連続で成育不良だったが、産卵しない種苗に全て切り替えたことで生産量が安定。過去最高の30万個を目指している。
 ひがた美人は干潟で養殖しており、癖のないすっきりとした味わいが特徴。2014年に販売を開始し、最近の生産量は20万個前後で推移していた。だが23年度は12万5千個、24年度は7万個に激減。海水温の高さが影響したとみられる。
 本年度は、従来の2組の染色体を持つ「2倍体」から、産卵しない「3倍体」の種苗を導入。卵を作らないため、栄養分を維持できて身入りがいいという。
 全国一の生産量を誇る広島県の一部海域では8~9割のカキが大量死するなど出荷が落ち込んでいるが、ひがた美人は順調に育ってきた。
 今月初めから出荷販売が始まり、同支店職員らが選別後、1個平均40~50グラムのカキを出荷用の発泡スチロール箱に詰める作業に励んでいる。
 林智洋支店長代理は「種苗の切り替えがうまくいった。クリスマスや年末商戦に向け、売り出していきたい」と話した。
 ひがた美人は同支店で15個2600円、30個4700円で直売しているほか、ネット販売や市ふるさと納税でも取り扱っている。
 小祝漁港では3年ぶりにカキ小屋をオープンする予定。営業は来年1月16日~3月15日の金、土、日曜。
 問い合わせは同支店(0979-22-2103=平日午前9時~正午、午後1~5時)。 

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