【津久見】本年度、県教委の防災教育モデル実践事業校に指定されている津久見市の堅徳小(46人)は学年ごとにテーマを決めて探究学習に取り組んだ。11月27日、防災発表会を同小で開き、保護者や地域住民に成果を披露した。
5、6年生19人は「低学年にも分かりやすい地図」をテーマに、オリジナル防災マップ作りに挑戦。9月には大分大減災・復興デザイン教育研究センターの板井幸則客員教授の指導を受けながら、学校周辺の避難経路を確認してイメージを膨らませた。
模造紙に校区の地図を書き、安全な場所や危険箇所などを記入。一目で分かるよう、要所に現地の写真も貼り付けた。マップをお披露目しながら避難時に気を付けるべきポイントなども伝え、「高学年として、下の学年や地域の人たちに声をかけながら避難したい」と発表した。
6年の高野翔天(しょうま)さん(12)は「備蓄品を保管している場所なども把握できた。災害が起きてしまった時に勉強したことを役立てたい」と話した。
1年生は日用品で作る防災グッズ、2年生は避難経路を示すマークのデザインを考案。3、4年生は市内でフィールドワークやインタビューに取り組み、市内の備蓄倉庫の紹介や2017年の台風水害の振り返りなどをまとめた。
児童の発表を聞いた住民らは「小規模校を逆手に取った濃密な内容でとても良かった」「防災力向上のため、今後も継続してほしい」といった感想を寄せた。
山本宏校長は「子どもたちの命を守る学習を通じて、家庭や地域でも防災を考えるきっかけとなる発表会ができたのでは」と総評した。