【中津】中津市と、隣接する福岡県上毛町は新設する広域ごみ処理施設について、蛎瀬米山地区の現在の市ごみ処理施設「市クリーンプラザ」敷地内を建設候補地に選んだ。有識者らでつくる検討委員会が最適と判断した。2034年度の稼働開始を目指しており、今後、地元と協議を進める。
14日の市議会全員協議会で、事務局の市清掃施設建設準備室が説明した。
現施設は1999年度から稼働し、2020~22年度に約20億円かけて改良工事を行った。地元との覚書で使用期限を33年度までとしている。
両市町は今年2月に検討委を設置し、候補地の選定基準を▽2万平方メートル以上の建設用地▽土砂災害の特別警戒区域(レッドゾーン)や5メートル以上の浸水想定区域を避ける▽住宅地以外で交通利便性が良い―などと設定。8月の会合で両市町からリストアップした17地区を審査した結果、米山地区の評価が最も高かった。
勝見明洋企画市民環境部長は「建設候補地は最終決定ではない。まずは地元住民に報告し、話し合いを進めていきたい」と話した。
両市町は新施設の建設と管理運営に関する規約を定めて、新年度に広域事務組合を設立する予定。
広域施設建設を巡っては、同市は隣接する福岡県豊前市と吉富町にも打診。枠組みに加わった際の費用試算について問い合わせがあり回答したが、10月末にいずれも不参加の連絡があったという。