大分市のタップダンサー新宮さんが若手の登竜門大会で優勝 「感謝の気持ちを音に込め、大分から世界へ」

昨年は銀メダル、今年は金メダルを手にした新宮珀さん。結果発表の瞬間「号泣してしまいました」=大分市生石のダンススタジオ「コネクト」

 【大分】大分市のタップダンサーHAKUこと新宮珀(はく)さん(19)が「かわさきタップフェスティバル2025」(9月・神奈川県)のソロコンテスト一般の部で優勝した。昨年は初出場で2位。「師匠や家族、応援してくれた人たちのおかげ。感謝の気持ちを音に込め、大分から世界へ羽ばたきたい」と意欲を燃やしている。
 大会は若手の登竜門として知られる。一般の部には全国のプロ・アマ10人が出場。「唯一無二のタップを見せたい」と師匠のIKKENさんの助言を受け、選曲、構成、振り付けを練り上げた。
 テーマは「自由」。床に寝そべった姿勢から静かに起き上がり、ステップを刻むと会場がざわめいた。琵琶や二胡といった中国の楽器の曲に合わせ、ジャズやヒップホップなどの要素を融合したパフォーマンスで観客を魅了。審査では技術や表現、構成の巧みさが評価され、観客投票でも圧倒的な支持を集めた。
 IKKENさんは「マニアックにならずエンタメとしてどう楽しませるかを追求してきた。その努力が実を結んだ」とたたえる。
 6歳でダンス教室に通い始め、9歳から母の勧めでIKKENさんのタップダンススタジオ「コネクト」(大分市生石)に。大分鶴崎高を卒業後、本格的に活動を開始。同級生の多くが進学する中で不安もあったが「自分の足で奏で、感情を真っすぐ表現できる。リズムがそのまま心の音になるタップに夢中になった」と振り返る。
 1日7時間以上の練習を重ね、路上やイベントでも経験を積み、現在は同スタジオの講師を務める。「コンテストでは打楽器になったつもりで足音の一つ一つに表情を込めた。大分のタップシーンをもっと熱くして、いつか本場ニューヨークにも挑戦したい」と目を輝かせた。
 12月6日午後6時からは初の自主公演を別府市北浜の別府ブルーバード劇場で開く。前売り2500円(高校生以下2千円)。詳細はインスタグラムで。 

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