大分国際車いすマラソン、男子フグが12度目の優勝 女子はシャーが6年ぶりV

12度目の優勝を飾り、雄たけびを上げるマルセル・フグ=大分市西浜

 第44回大分国際車いすマラソン(大分県、日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会、大分合同新聞社など主催)は16日、大分市の県庁前をスタートし、ジェイリーススタジアム(同市営陸上競技場)でフィニッシュする国際陸上競技連盟公認のコースであった。最速クラスのマラソンT34/53/54男子はマルセル・フグ(39)=スイス、同女子はマニュエラ・シャー(40)=スイス=が栄光を手にした。
 フグは自身の持つ世界記録にあと4秒まで迫る1時間17分51秒で2年ぶり12度目の頂点に輝いた。2位は羅興伝(ローシンツゥエン)(22)=中国。今季世界ランキングトップの鈴木朋樹(31)=さいたま市=は3位にとどまった。
 シャーは1時間38分55秒で6年ぶり5度目の優勝。2位はパトリシア・イーカス(36)=スイス。3位は仲嶺翼(35)=沖縄県うるま市=が入った。 
 大会は14カ国から177人が出走。162人がフィニッシュラインを駆け抜けた。障害の程度や種類に応じた3クラスに分かれ、マラソン(42・195キロ)とハーフマラソン(21・0975キロ)で競った。沿道で多くの人たちが声援を送り、選手の背中を押した。

■無敵の展開、世界記録には4秒及ばず
 レースの半分以上を1人で走る無敵の展開だった。
 国内外の最速クラスが集まるマラソンT34/53/54男子。マルセル・フグ(39)=スイス=が戦ったのは、4年前の「OITA」で自身が刻んだ世界記録だった。
 ほぼ風がない穏やかな天候。「高速レースを期待できる」。前日の記者会見で明言した通り、今季の世界最高タイムを持つ鈴木朋樹(31)=さいたま市=を序盤で引き離すハイペースを見せつけた。
 その後は空気抵抗を和らげるため、前回大会3位の羅興伝(ローシンツゥエン)(22)=中国=と交互に先頭を入れ替わるローテーション走行に入った。だが、コース半ばで羅も付いていけなくなった。
 駆け引きの必要もない。ライバルたちが自然と脱落するほどの力の差を示した絶対王者。スピードのキープが難しい独走状態が長く続いたことで終盤にタイムを落とし、世界記録にわずか4秒及ばなかった。「とても残念。でも、それがスポーツだ」
 パラリンピック3連覇中で、今年も世界七大メジャー大会のうち出場した6大会を全て制した。来年1月で40歳となるトップアスリートは「大分は特別な場所。また帰ってくる」と約束した。 

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