【中津】10月の第33回全国高校ロボット競技大会(福島県郡山市)で、中津東高ロボット部の「JYOSUI Ⅱ」が優勝を果たした。同部は全国の舞台に何度も立っているが、日本一は初めて。「JYOSUI Ⅰ」も3位に入り、学校関係者は「一丸となって取り組んだ結果で、快挙だ」と喜んでいる。
道府県予選を勝ち抜いた72チームが出場。競技は3分の時間制限内にロボット2台(リモコン型と自立型)を動かし、特産物に見立てたボールやペットボトルを運んだり磐梯山とした三角コーンに旗を立て、数量や指定場所に配置できたかなどでポイントを競った。
「JYOSUI Ⅱ」は土木科の高橋海吏(かいり)さんと屋成蓮史郎さん、機械科の前田琉空(りく)さん、生産システム科の丸茂智仁さんと梶原凜音(りおん)さんの1年生5人のチーム。
本番を想定して作ったコートで600回以上、操作練習を重ねた。ただ上級生が3人いる「Ⅰ」チームには練習でほぼ勝てず、県大会も全国出場権を得られるぎりぎりの4位。本大会でも苦しい場面はあったが、集中を欠かすことなく、決勝はパーフェクトの点数で制した。
操縦者の高橋さんは「制限時間を気にせず、練習通りにと取り組んだら1位になっていた。自分たちでも驚いた」と振り返る。
Ⅰチーム(電気科1~3年の計4人)は予選と準決勝の結果はⅡを上回り、決勝でもⅡと同ポイントだったがタイムで遅れた。同部ロボット競技班部長の山下寛人さん(3年)は「悔しい気持ちもあるが、やっぱりうれしい。昨年までの成績を超えられ、リベンジできた」と胸を張る。
同校の最高位は20年前の3位。平井敏之実習教諭(52)は「2チームは工夫し合い、一つずつ確実にと力を伸ばしてきた。過去の先輩から引き継いだことが最高の形になって花開いた」とたたえた。