約3万本の竹灯籠が日田市の秋の夜を彩る「第21回千年あかり」が7日夜、市内豆田地区を中心に始まった。9日まで。期間中は午後4時半から同9時ごろまで点灯する。
行事は、市名産のスギやヒノキを竹の侵食から守るための活動として2005年に始まった。
灯籠は実行委員会やボランティアが市内財津町の竹林から切り出した竹で作り、日田林工高の生徒らが各所に並べた。
7日は夕方に点灯式があり、関係者が火をともすと優しい明かりが歴史情緒あふれる町並みを照らした。花月川の河川敷一帯はずらりと並んだろうそくの光が揺らめき、市民や観光客を幽玄の世界へといざなった。
カップルで訪れた市内元町の会社員岩里俊徳さん(25)は「地元の竹でこんなに幻想的な世界がつくれるとは。あらためて日田の魅力に気付いた」と話した。
8、9日は同市で「第46回日田天領まつり」が開かれ、約80人による呼び物の「西国筋郡代着任行列」など多彩な催しがあるほか、侍や町娘の衣装を着ての散策も楽しめる。