「竹田薪能」荘厳な舞を映す水鏡 稲葉川の水上舞台で能や狂言披露

かがり火が揺らめく中、能「三輪」を演じる喜多流能楽師=1日午後6時、竹田市挟田

 第35回竹田薪能が1日、竹田市挟田の三日月岩前を流れる稲葉川に特設された水上舞台であった。かがり火が揺らめく中、約300人の観客が能や狂言を堪能した。
 午後4時に開会。岡藩主中川家の菩提(ぼだい)寺、碧雲(へきうん)寺から火が届き、三日月岩の灯明に点火された。
 喜多流能楽師が舞ばやし「船弁慶」など2演目を演じた。能「三輪」では、三輪明神が荘厳に舞う様子を表現した。大蔵流狂言師による「蝸牛(かぎゅう)」もあり、こっけいな問答で笑いを誘った。
 舞台下の稲葉川は一部がせき止められ、水位が上がった。水鏡になった川面に演者らの姿が映り、幻想的な世界を演出した。
 竹田薪能は、岡藩5代藩主中川久通が岡城に近い稲葉川沿いの岩壁に三日月の形を彫り込ませ、能を楽しんだとされることに由来する。

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