【佐伯】佐伯市の佐伯豊南高相撲部の3年生2人が同市出身の大相撲中村親方(元関脇嘉風)の部屋に入門する。力士を目指す武田琉斗さん(18)=170センチ、152キロ=と床山の緒方惇斗さん(18)。同校からの相撲部屋入門、中村部屋の新弟子はともに初めて。
中村部屋への体験入門が進む道を決めた。武田さんは「親方の指導が分かりやすく、厳しさもあるが楽しく相撲ができる」と昨夏に決意。緒方さんは今冬、まげを結う床山の仕事を知った。実際に体験し「やればやるだけうまくなる」と支える道を選び、5月から研修を続けていた。
2人は21日、中村親方と同校で入門あいさつ。花田修校長が「厳しい世界に進む。覚悟を持ち続けて頑張って」と激励した。
武田さんは11月4日の新弟子検査に合格すれば、今秋の九州場所前相撲、出世披露に臨み、年明けの初場所がデビューになる。緒方さんは九州場所から床山として本格始動する。
武田さんは「親方に憧れて相撲を始めた。得意の押し相撲に磨きをかけ、関取を目指して頑張りたい」。緒方さんは「床山の仕事はまげを結うだけではない。力士が集中できるよう、しっかりと部屋をサポートしたい」と話した。
中村親方は「部屋にとって初めての新弟子。しかも古里の子を迎えることができて二重の喜び。厳しい世界だが、鍛錬を重ねて佐伯、大分の皆さんに喜んでもらえる力士を目指してほしい。結った銀杏(いちょう)を褒められる床山になってほしい」と目を細めた。